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朝日だより

住宅取得資金の贈与の非課税制度が延長されました!(朝日税理士法人だより資産税版Vol.158)

2024年01月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

 

毎年、年末の慌ただしい時期に公表されるのが、与党税制改正大綱です。令和6年度税制改正大綱では、令和5年度と比べると、資産課税の部門での劇的な改正はありませんでした。その中でも、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置について、適用期限の延長(令和8年12月31日まで)が決定されていますので、今回はその措置について、要件等を振り返ってみましょう。

 

【住宅取得資金の贈与の非課税とは】

 この制度は、父母や祖父母など直系尊属から、自己の居住用の住宅用の家屋の新築、取得等の対価に充てるための金銭の贈与を受けた場合において、一定の要件を満たすときは、次の非課税限度額までの金額について、贈与税が非課税となるものです。

・・非課税限度額・・

省エネ等住宅の場合・・・1,000万円 

それ以外の住宅の場合・・・500万円 

暦年贈与の非課税枠は110万円しかありませんので、住宅購入の予定がある方は積極的に使っていきたい制度ですが、援助を受ける人(受贈者)の要件や、対象住宅の要件が厳密に定められています。

 

【受贈者の要件】

  1. 贈与者の直系卑属(子や孫)であること。※義理の親からの贈与には使えません。
  2. 贈与年の1月1日において18歳以上であること。
  3. 贈与年の合計所得金額が2,000万円以下であること。(新築等をする家屋の床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は、1,000万円以下)
  4. 平成21年から今まで、この制度を使ったことがないこと。
  5. 家屋の新築や取得が、親族からではないこと。
  6. 贈与年の翌年3月15日までに贈与金額の全額を充てて、家屋の新築等をすること。※受贈者が家屋の持分を持たない場合は、この制度を受けられません。
  7. 贈与時に国内に住所があること。
  8. 贈与年の翌年3月15日までにその家屋に住むこと、又はその後遅滞なく住むことが見込まれること。※贈与年の翌年12月31日までに住んでいなければ、この制度を受けられません。

受贈者は、これらの要件をすべて満たす必要があります。

 

【使い方のコツ】

 この制度を“新築”で使う方に「タイミングには気を付けてください」という話をよくするのですが、受贈者の要件の⑥に注目です。例えば、これから建て始める段階の年末に贈与をしてしまった場合、贈与年の翌年3月15日には、新築等(せめて棟上げまでは終わっている状態)をしなければなりません。贈与が早すぎると、この要件を満たさずに、制度の適用ができないということになりかねません。また、贈与が遅すぎるのも問題です。引き渡しが終わった後の贈与は、贈与資金を充てて建てたとは言えませんので、同じく制度適用ができません。贈与のタイミングとしてお勧めしているのは、最後の支払いである引き渡し時金を払う直前です。ある程度完成時期の見込みがたち、居住の目途もたち始めている頃であれば、もれなく要件を満たすことができるでしょう。もちろん、贈与年の翌年3月15日までに、贈与税の申告を行うことを忘れないようにしてください。

 

【お得な制度は使うに限る!】

 今回、住宅取得資金の贈与については、制度延長がありましたが、同じ非課税制度として設けられている『教育資金』や『結婚・子育て資金』については、近年利用件数が伸び悩んでいることもあり、昨年の税制改正では延長されたものの、『教育資金』については令和8年3月31日まで、『結婚・子育て資金』については令和7年3月31日までを以て制度の在り方を再検討するようです。これらの制度を使おうか考えている方がいらっしゃいましたら、朝日税理士法人までご相談をお待ちしております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

(文責:菊永奈津姫)

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