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朝日税理士法人のブログを掲載します。

◆ 10万円に税金は課されるか?◆

2020年6月9日 BLOG

◆ 10万円に税金は課されるか? ◆

Q:コロナ対策で様々な給付金があるね

A:課税になるモノと非課税になるモノがあるようだよ

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【 さまざまな給付金 】
1ヶ月以上にわたる緊急事態宣言により、感染防止対策として三蜜対策などの感染
防止策が推奨されました。これにより繁華街・観光地など賑わいの地から人の姿が
消えました。
その結果、一頃に比較し感染者数は減り懸念された医療崩壊危機は一先ず回避する
ことが出来たようです。
しかし、その代償として、飲食店などをはじめ人が集う商売は休業などを余儀なく
され経済は大きなダメージを受けました。
このようなダメージを少しでも緩和しようと国は様々な給付金や助成金などの制度
を用意しました。
今回は、これらを受け取った場合の税についてご案内します。

【 1人あたり10万円の特別定額給付金 】
まずは、最寄り市役所等から皆様のお手元に今まさに申請のための封書が届いている
1人あたり@10万円給付金から見ていきましょう。
この給付金は、コロナ対策のため国民等に対し、家計支援の一つとして給付されるも
のです。
受取り側の我々にとっては数ヶ月前には、予期もしていなかった収入であり、まさに
臨時的な所得になります。
このような所得は、所得税法上は一時所得に分類されます。
一時所得とは「営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役
務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得」
と規定されており、具体的には「懸賞や福引の賞金品」「競馬や競輪の払戻金」「保
険の一時金や満期払戻金」などが該当します。

では、今回支給される10万円は一時所得として課税の対象になってしまうのでしょ
うか。
実は、一時所得は、その名のとおり一時的に生ずる所得であり、商売で生ずる事業所
得やサラリーマンが得る給与所得と異なり毎年継続して得る所得ではありません。
毎年継続して得る所得でないので、あまり強い税金を課してはイケナイということで
50万円の控除があります。

今回の給付金は10万円であり、50万円の範囲内なのでこれで税金はかからないこ
とになります。
でも、中には、たまたま今年において保険の一時金や満期返戻金などにより給付金以
外の一時所得を得た人がいるかもしれません。
この場合、今回の給付金を加えると一時所得が50万円を超えてしまうケースがあり
ます。そうすると、結果として、この給付金に課税がなされることになります。

そのようなこともあるので、この給付金については、新型コロナウイルス感染症等の
影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律(以下「新型コロナ税特
法」)というもので、一時所得に該当させず、一律「非課税」という取り扱いをして
おります。

【休業協力金等】
感染拡大防止のため、キャバレーやナイトクラブ、カラオケボックスや劇場などを経
営する事業主に対して都道府県から一定期間に渡り休業や営業時間の短縮などの要請
がありました。
そして、この要請を受けてくれた事業主に対して「休業協力金」等の名称で一定額の
支給がありました。
では、この休業協力金等は、前述の特別定額給付金と同様、非課税になるのでしょう
か?

答えは「No」です。
「えっ!行政からの要請を受け支給を受けたお金なのに何故課税されるの?」と疑問
に思うところですが、この協力金等は、休業により減収する売上の一部を補填する性
格を有するモノです。
売上は、課税の対象となります。その売上の減収を補填するモノであるから、協力金
等は課税されるという理屈になります。

ただし、だからといって、法人税や事業所得にかかる所得税が必ず課される訳ではあ
りません。
法人税や事業所得にかかる所得税は、売上から経費などを引いた儲けに課税されます。
よって、減収の補填として、いくら休業協力金等を得たとしても、それだけでは穴埋
めにならず、その年度赤字になってしまった場合は(いくら休業協力金を得たとして
も)所得にかかる税金は課されません。

【持続化給付金】
持続化給付金とは、コロナの影響により前年に比較して50%以上の売上減少などの
影響を受けた事業主に対し、中小法人は最大200万円、個人事業主は最大100万
円がそれぞれ支給されるものです。
これも前述の「休業協力金等」と同様、売上減収を補填する目的とするモノであるこ
とから非課税とはなりません。

【雇用調整助成金】
コロナの影響を受けてでも、従業員に休業手当を支払うなどで雇用維持に努めている
事業主に対し、厚生労働省が交付する助成金です。
事業規模や従業員への支給割合によって異なりますが、中小事業者に対しては支払額
の8~9割が支給されます。
これも「休業協力金等」や「持続化給付金」と同様、非課税とはなりません。

【何故、課税と非課税に分かれるのか】
1名10万円の「特別定額給付金」は、新型コロナ税特法の規定により一時所得に
該当せず、非課税になりました。
その理由は、この10万円は、コロナの影響で様々な苦慮をしている国民の家計費
支援としての性質があるためです。

一方で「休業協力金等」「持続化給付金」「雇用調整助成金」は商売に係る減収や
経費の補填として支給されるものです。
商売は儲かれば税金を納税するのが当たり前です。だからその商売上の補填である
これらのお金は、非課税とならないのです。
                                             (文責:代表社員税理士  小竹 勝)

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