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朝日税理士法人のブログを掲載します。

◆ 1年半後に消費税の仕組みが変わるよ ◆

2022年3月16日 BLOG

◆1年半後に消費税の仕組みが変わるよ◆

Q:令和5年10月1日以降、インボイス番号が無いと仕入税額控除ができなくなるよ

A:その番号を得る手続きは令和5年3月31日まで・・あと1年ほどだよ

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【これまでの消費税の仕組み】

消費税の仕組みをザックリ説明すると概ね次のとおりです。

1,000売り上げた場合、税込み1,100とし、100の消費税を売り先から預かります。

800仕入れた場合、税込み880とし、80の消費税を仕入れ先に払います。

預かった100の消費税から、仕入れ先に支払った80の消費税を差し引いたところの20を税務署に納税します。

この差し引く消費税を「仕入れ税額控除」といいます。

 

【令和5年10月1日以降の消費税の仕組み】

上記は消費税の当たり前の仕組みですが、おおよそ1年半後の令和5年10月1日以降、この仕組みの一部に大きな変化が生じます。

それを下記の例で説明します。

A社は、1,000を売上げ、税込み1,100とし、100の消費税を預かりました。

A社は、税込み880の仕入れをしました。

A社は上記と同じ取引をしていたのですが、税務署には20ではなく、60もの消費税を納税することになってしまいました。

A社社長:「えっ何故?消費税の仕組みが変わったため?!」

 

【これまでよりも多く消費税を納税しなければならない理由】

何故20ではなく、60の納税額になったのか、下記にその理由を説明します。

A社は880の税込み仕入れのうち、440をB社から、残りの440をC社から仕入れており、それぞれについて請求書を受けていました。

B社の請求書には「T」で始まる13桁の番号の記載がありました。

一方、C社の請求書には、その番号がありません。

税務署に確認したところ、仕入れ税額控除ができるのは、この番号のある請求書に記載された消費税だけとのこと。

B社の請求書には、この番号があり、記載された消費税40は控除できる。

一方、C社の請求書には。この番号がないので、消費税40は控除できない。

ということでした。

 

【インボイス番号】

このTで始まる13桁の番号を「インボイス番号」といいます。

令和5年10月1日以降は、このインボイス番号の記載がない請求書等を仕入先等から受取りそして保管しないと、仕入先等に支払った消費税を引くことができません。

 

【インボイス番号を付与してもらうためには】

C社社長は、考えました。

「当社が発行する請求書にインボイス番号が付いていないため、その消費税がA社をはじめとする得意先において、仕入れ税額控除ができないようだ」

「これでは、得意先に迷惑をかけてしまうから、直ぐにインボイス番号を付ける手続きをしなければならない」

「一体、どんな手続きが必要なんだろう」・・・ということで、調べてみると・・

税務署に対し、適格請求書発行事業者登録ということをしなければイケナイということが解りました。

 

早速税務署で手続きをしようとしたところ、その期限は既に令和5年3月31日に終了しているとのこと。

「えっ!インボイス制度が導入される令和5年10月1日の半年前までに終えておかなければならなかったのか?!」

C社社長は、税務署に「何とかなりませんか」と相談したところ、期限までに手続きができなかったこと等について、その理由を記載することで、無事手続きをすることができました。

 

【免税事業者には付与されない】

D社は、これまでのC社と同様、発行する請求書にインボイス番号の記載がありませんでした。

そこで、C社と同じように、税務署に手続きしに行ったところ

「貴社には、インボイス番号を付与することができない」と言われました。

その理由を確認したところ「貴社は免税事業者だから」ということでした。

免税事業者とは、一定の期間の年商が1000万円以下などの事業者については、消費税について申告をしなくても構わないというモノです。

「えっ・・そうなると、当社の請求書には、インボイス番号が無いから、得意先では仕入れ税額控除が一切できなくなり、今後の取引に影響が出てしまう・・」D社社長は大変心配になりました。

 

【経過措置】

免税事業者は小規模零細企業が多く、仕入れ税額控除ができないことで、取引に影響が出てしまうとイケナイので、下記のような措置が設けられています。

・令和5年10月1日~3年間(令和8年9月30日まで)は、仕入れ税額控除を8割だけ認める。

・更にその後の3年間(令和11年9月30日まで)は、仕入れ税額控除を5割だけ認める。

いきなり「全額控除ができない」ということにせず、段階的に控除税額を引下げ免税事業者の取引に配慮をするカタチをとります。

そして、当局は、免税事業者が、この間(令和11年9月30日を含む事業年度の末日までの間)であれば、免税事業者を辞め、インボイス番号を得たいという意思を示せば(手続きをすれば)、いつでも、応じるとの事です。

 

【手続きは令和5年3月31日まで】

消費税のインボイス制度は令和5年10月1日よりスタートします。

同日以降はインボイス番号がある請求書等を受取り保管しないと、仕入れ税額控除を受けることができません。

そのインボイス番号を得る「適格請求書発行事業者登録申請」の期限は制度開始の半年前である令和5年3月31日までですので、事業者の皆さん、なるべく早く手続きをして下さいね。

(文責:社員税理士  小竹 勝)

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