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朝日税理士法人のブログを掲載します。

◆ 会社で不動産を取得すると株価が下がる? ◆

2021年10月12日 BLOG

◆ 会社で不動産を取得すると株価が下がる? ◆

 

Q:会社で不動産を買うと相続税対策になるって聞いたけど

 

A:対策になるケースは多いいけど注意も必要だよ

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【不動産購入をすると株価が下がる】
A社社長の甲さんは、息子に株式を承継したいと考えていました。
そのことを税理士に話したところ「貴社は潤沢な剰余金があるため株価はとても高いので株式の承継にかかる税金に注意しなければならない」と指摘を受けました。

「これは何とかしなければ」甲さんは、色々考えました。
そんなある日、同業者の社長からこんな話を聞きました。
「会社で不動産を購入すると株価が下がる」

そのことを税理士に相談したところ、以下の様に説明してくれました。

例えば時価5000万円で土地を購入しても、株価計算では、それより概ね2割低い相続税路線価相当額で評価するので、概ね4000万円になる。
建物を5000万円で建築した場合、株価計算では、固定資産税評価額というとても低い金額で評価されるので、概ね2,500万円程度になる。
つまり、土地5,000万円+建物5,000万円=合計1億円投じた場合、株価計算では、土地4,000万円+建物2,500万円=合計6,500万円の評価で済み、3,500万円の圧縮が図れる。

これは良い!と甲さんは思いました。
ちょうど、本社が手狭になっていたので、新しい事業場を必要としていたのです。
「よし、事業の拡張と株価の引き下げのために1億円を投じて不動産を取得しよう!」
このようなことで、A社は不動産を購入しました。

 

【息子よ株価対策はしたので安心してくれ・・】
「息子よ・・安心してくれ・・・会社で不動産を購入したので、株価は下がっているはずだ」
「だから会社の株式を承継しても、相続税の心配はしなくて大丈夫だ」
甲さんは、このように言い残し、息を引き取りました。

実は、甲さんは持病が急に悪化し、会社で不動産を取得後まもなく、他界してしまったのです。

甲さんの息子は、株式を相続し、父に代わって会社の経営に勤しみました。
「親父に代わって経営するのは大変だけど、とにかく経営に集中して頑張ろう。」
それから数ヶ月間、甲さんの息子は一生懸命働きました。

そんなある日、税理士より「相続税の計算が終わったので、説明させて欲しい」との連絡がありました。
「そうか、あれから10ヶ月(相続税の申告期限)が来るんだな」
「相続税については親父が不動産を購入して株価の引き下げをしてくれたので、心配は無用だ」
そう思いながら税理士の話を聞きました。


【何故、株価は下がらない?】
「えっ!どうして?!」甲さんの息子は、思わず声を上げました。
それは、相続税の額が想定していたよりもずっと高かったからです。

「会社で不動産を買ったから、財産は概ね3,500万円圧縮されているハズです」
「だから親父から相続した会社の株式については相続税はほとんどかからないハズ」
甲さんの息子の話を聞いた税理士は、首を横に振りこのように説明しました。

「それは、不動産を取得してから3年経過しないと駄目なんです」
税理士の説明によれば・・・
(1)確かに、不動産を買えば、会社の財産の圧縮が図れ、株価を引き下げることができる。
(2)でも、それは、取得してから3年経過しないと適用されない。
(3)それまでの間は、株価計算において会社が取得した不動産は買った金額をベースに評価される。
ということでした。

不動産購入は株価引下げに効果があります。しかしその効果は3年経過しないと使うことが出来ません。
株価引下げを検討されている方は是非この点に注意してください。

 


(文責:代表社員税理士 小竹 勝)

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