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朝日だより

令和3年 路線価発表(朝日税理士法人だより資産税版Vol.129)

2021年08月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

コロナ禍の路線価発表

 7月1日に国税庁から令和3年の路線価発表されました。

 路線価は、毎年1月1日を評価時点として、1年間の地価変動などを考慮し、地価公示価格等を基にした価格(時価)の80%程度を目途に評価されています。令和3年の路線価は、新型コロナウイルスの影響を1年丸ごと受けた結果が反映されていると言えるでしょう。

 今年の路線価がどのように変化するのか、例年以上に世間の注目を集めていたのではないでしょうか。

 

全国の動向

 全国的には、8割に当たる道府県で平均値が下がり、その割合は前年比0.5%のマイナスでした。全国平均が下落するのは6年ぶりです。ちなみに、6年前はリーマン・ショック以降の経済の落ち込みから脱却してきたことが不動産相場にようやく波及してきたころでした。

 

神奈川県の動向

 神奈川県内の路線価は、平均で0.4%の下落でした。最高地点は、横浜市西区の横浜駅付近です。過去6年間の変化が下記グラフです。今年は上昇しましたが、その割合は緩やかになっています。

 下落率が最も大きかったのは、鎌倉市小町1丁目、鎌倉駅東口のバスターミナルに面するところです。前年比2.9%の下落となりました。令和2年の路線価では前年比7.7%のプラスでしたので、大幅な下落となりました。訪日観光客の激減によるものです。

 一方、上昇した地点もあります。県内での上昇率トップの場所は、横浜市神奈川区鶴屋町2丁目で前年比7.0%の上昇です。これは横浜駅の北西エリアにあたります。この地区では再開発が進み、住居やオフィスを備えた複合タワーの建設が進められています。このエリアの路線価上昇は今後も続くと予想されます。

 その他の上昇地点の中で筆者が注目したのが、厚木市中町2丁目、本厚木駅北口広場通りです。ここは前年比2.4%の上昇でした。本厚木といえば、2021年の「住みたい街ランキング(首都圏版)」で1位となったことで報道され、話題になりましたね。職住と自然が近接している街として、コロナ禍で人気を集めた形です。

 

路線価の決定方法

 路線価は、地価公示価格や売買の実例価格、不動産鑑定士などの専門家による鑑定評価額、精通者の意見価格などを基に、国税庁が決定しています。

 筆者は前職が不動産会社だったのですが、その時に不動産鑑定士から不動産価格について意見を求められたことがあります。

 あるとき、事務所にふらりと不動産鑑定士が来訪したため、筆者が対応しました。その時は路線価ではなく公示価格だったのですが、価格の算定のために、近隣の不動産会社に意見を求めているとのことでした。「最近、このあたりの土地価格はどうですか?」との質問に、筆者は日ごろ感じている雰囲気から適当な回答をした記憶があります。その回答はあくまで雰囲気によるものであり、根拠となる数字があったわけではありませんが、不動産鑑定士はその回答に満足し、去っていきました。筆者の適当な回答は、最終的に公示価格に影響を与えたかもしれません。路線価の設定も、最も基礎の段階では「その町の人が感じている空気」が基になっているのでしょう。そう考えると、「空気」というものの影響力の大きさには恐ろしいものを感じます。

 

最後に

 令和3年の路線価、皆様はどのように感じましたか?筆者は予想よりも減額幅が小さかった印象です。

 朝日税理士法人では相続税の試算サービスを行っております。令和3年の路線価発表を受けて、ご自身の相続税額がどのように変化したのかを把握しておくことは非常に大切です。ぜひとも、朝日税理士法人にお任せください。

(文責:河野京美)

 

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