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朝日だより

税務署の目線-相続税編-(朝日税理士法人だより資産税版Vol.141)

2022年08月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

ご家族がお亡くなりになり、半年ほど経つと税務署から「相続税の申告等についてのご案内若しくは、「相続税についてのお知らせが送られてくる場合があります。

税務署はどのように亡くなった人を把握し、またどのような基準で上記ご案内やお知らせを送付するのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

 

1.税務署は、亡くなった人(以下「被相続人」といいます。)をどのように把握するのか?

相続税法58条には、「市町村長その他戸籍に関する事務をつかさどる者は、死亡又は失踪に関する届出書を受理したときは、当該届書に記載された事項を、当該届書を受理した日の属する翌月末日までにその事務所の所在地の所轄税務署長に通知しなければならない。」と規定されています。

税務署は、市町村長より送付されるこの「通知書」により、被相続人の情報を得ています。その他に死亡届の届出人及び相続人の氏名、住所や被相続人が保有する固定資産(不動産)等が記載(資料添付等)されています。

 

2.「相続税のお知らせ」等はすべての相続人に対して送られるのか?

選ばれた対象者だけです。被相続人の資産状況等から、相続税申告が必要である(「ご案内」を)、または、可能性が高い(「お知らせ」を)と判断した場合に(代表)相続人1名に対して送付されます。

 

3.税務署は、「送付対象者」をどのような方法で選んでいるのでしょうか。

選定作業は、大きく2段階に分かれます。最初に「死亡通知書」に付随する保有不動産情報だけで粗選定し、大口の課税見込者を抽出し区別します。

次に連動して「KSKシステム」より出力された「相続税資料カード」を活用し選定を行います。 

「KSKシステム」とは、全国の国税局や税務署をネットワークで結び、納税者に関する全情報を一元管理するコンピュータシステムのことです。

 

注視される主な情報としては、以下の項目が挙げられます。

①過去の所得:特に被相続人の最盛期50~60歳代の所得状況や退職金、不動産や有価証券取引等の譲渡所得

②生命保険:保険金の受取人や契約者の変更等

③過去の相続:相続税申告内容、財産の種類や金額等

④国外資産:国外送金履歴や国外資産の保有情報

⑤有価証券取引:取引証券会社及び取引金額等

⑥貴金属取引:金地金等の取引状況等

 

これらの資料情報は、確定申告事績等の他に「法定調書」や租税条約により諸外国から取得した情報等で形成されています。

「法定調書」とは、「所得税法」、「相続税法」等の規定により、事業者に対して税務署への提出が義務づけられている書類の総称です。現行法では60種類あります。

本格的な運用は平成13年からですが、それ以前の「紙ベース」で保管・管理していた膨大な資料も新たに入力されています。特に相続税に関するものは、「平成バブル期」など、かなり古い資料まで管理されています。

 

4.どのような対応が必要でしょうか?

 「・・ご案内」が届いたら、相続税申告を前提とした準備作業(財産の把握、財産評価や遺産分割協議など)を早急に進める必要があります。

「・・お知らせ」が届いたら、被相続人の資産と負債を把握して相続税申告の要否を判断する必要があります。被相続人の「遺産総額」(資産-負債)が、相続税の「基礎控除額(3,000万円+(600万円×法定相続人数))を超える場合に相続税申告が必要となります。 

 

5.終わりに

相続税の申告等について分からないことや不安などがありましたら、お早めに相続税に詳しい専門家のいる朝日税理士法人に、ご相談ください。

(文責: 小針 彰)

 

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