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朝日だより

成年年齢の引下げによる相続・贈与税への影響(朝日税理士法人だより資産税版Vol.139)

2022年06月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

 明治時代から、140年もの間成人年齢は20歳と定められていました。しかし、2018年の民法改正で、2022年4月1日から成人年齢は18歳に引下げになりました。

2002年4月1日

生まれまでの方

2002年4月2日~

2004年4月1日生まれの方

2004年4月2日以降

の生まれの方

20歳の誕生日に成年 2022年4月1日に成年 18歳の誕生日に成年

法務省HP『民法改正 成年年齢の引下げ』より

 

 令和4年3月31日までは未成年者の契約には親の同意が必要でしたが、4月1日以降は賃貸アパートの契約やクレジットカードの作成などが18歳以上であれば単独で行えるようになりました。相続税・贈与税の年齢要件にも20歳を基準にしているものがあり、同様に引下げられることになりました。

 

【相続税】未成年者控除

 相続税の未成年者控除とは、相続開始時に未成年の相続人がいる場合に、その相続人の相続税額から一定金額を差引くことができる制度です。控除の額は成年年齢に達するまでの年数に10万円を乗じた額です。(具体的には以下の計算式です)

未成年者控除の額=(20歳-相続開始時の年齢※)×10万円

※満年齢です。

令和4年4月1日以降は20歳が18歳に引下げられるため、実質差し引くことができる額は20万円少なくなります。

 

【相続税】遺産分割協議

 相続開始時に遺言がない場合は、相続人全員での遺産分割協議が必要になります。未成年者は単独での参加はできませんので、法定代理人である親権者が代わりに参加することになります。しかし、親権者も相続人である場合には、他に利害関係のない特別代理人を家庭裁判所に申立てなければならないので、非常に手間がかかります。今回の改正により、令和4年4月1日以降は、18歳以上であれば単独で遺産分割協議に参加することができるようになりました。

 

【贈与税】相続時精算課税制度

 相続時精算課税制度とは、父母・祖父母(直系尊属)から子や孫への贈与に対して贈与額の2,500万円までの特別控除額があり、それを超えた額に一律20%の贈与税が課税されるという制度です。令和4年3月31日までは、贈与年の1月1日において20歳以上の子や孫に、財産を贈与した場合に選択できる制度でしたが、受贈者の年齢要件が、令和4年4月1日以降については贈与年の1月1日において18歳以上に変更されました。

 

【贈与税】暦年贈与の特例税率

 贈与税の暦年課税の税率には、「一般贈与財産用の税率(一般税率)」と「特例贈与財産用の税率(特例税率)」があります。特例税率とは、贈与年の1月1日において父母や祖父母から20歳以上の子や孫への贈与財産に適用される税率で、一般税率よりもやや税率が低く設定されています。改正により、18歳以上に特例税率が適用できることになりました。

 

【贈与税】その他の贈与税の特例について

 その他下記の特例についての受贈者の年齢要件が18歳以上に引下げられ、生前贈与などの対策が早期にできるようになりました。

・直系尊属から住宅取得等資金の贈与

・結婚・子育て資金の一括贈与

・非上場株式等の贈与税の納税猶予及び免除

                 など

終わりに

 今回は民法改正での成年年齢引き下げによる相続税・贈与税への影響についてご案内しました。

 生前贈与での特例の活用や、相続人に未成年者がいる場合など、注意が必要なこともありますので、ご不明点やご不安なことがありましたら、朝日税理士法人までお気軽にご相談ください。

(文責:浅野 晶子)

 

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