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朝日税理士法人のブログを掲載します。

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2020年12月14日 BLOG

◆ ハンコと同様?時代遅れの税制 ◆

 

Q:ハンコ廃止論があるけど、税制にも時代遅れの税目があるようだよ

 

A:あっ・・契約書や領収書に貼る・・あれね

 

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【ハンコと同様に印紙税も見直せ】
先日、とある大臣が「押印廃止」と彫られたハンコをSNSに投稿し、物議を醸しました。さて、このハンコ・・・役所の間で取り交わされる書類だけではなく、事業者の皆様の商取引においても頻繁に使われております。その際、切手のような大きさのモノに割印を押すことがありますよね・・
そうそう「印紙」です。印鑑廃止議論は、そもそも行政事務を効率的に無駄なく行うべきという発想の中から生じたモノです。
その発想と近しいところで、与党のある議員よりこの印紙(税)について「旧態依然の税制で今の時代に即していない」と指摘・・ただ、印紙税収は毎年3千億規模に上る国の財源であるため、「単に廃止はしない」と述べ、「デジタル時代の印紙税がどうあるべきか議論する」「印紙税を見直すべき」との報道がありました。

 

【そもそも印紙税とは】
印紙税とは、契約書や注文書、領収書などの書類を作成した際、そこに記載されている内容や金額に応じて定められた収入印紙を貼ることで、国に納税する税制です。

 

【印紙を貼る理由】
契約書や注文書、領収書などを「課税文書」と言います。この課税文書を作成するということは経済取引がなされているという事になります。
 ↓
経済取引があるということは経済的利益が存在し、これに対して軽微な課税を行うに足る「担税力(=税を負担する能力)」があると考えられています。
 ↓
その担税力に課税しようというのが印紙税の課税根拠のひとつだと言われています。

 

【印紙を貼らない契約書等は無効?】
収入印紙を貼らなくても契約書や注文書・領収書の内容は有効です。(無効になりません。)

しかし、貼っていないと、納税が漏れているということになり、過怠税が課されます。
過怠税は、通常貼るべき印紙の2倍になりますので、漏れがあると本来貼るべき印紙+本来貼るべき印紙額×2倍=計:本来貼るべき印紙の3倍の負担になりますので注意が必要です。
ただし、これについても税務調査を受ける前に、自主的に不納付を申し出たときは1.1倍に軽減される措置があります。

 

【旧態依然の税制だね】
前述べしたとおり、印紙税は契約書や注文書・領収書等などの課税文書を作成した際に課税されます(収入印紙を貼る必要があります)
しかし、今やネット時代・・・契約書や注文書なども電子媒体で交わすことが多くなっております。

では、この電子媒体で交わされた契約書等については、印紙税はどのようにして納めるのでしょうか・・・

電子媒体だとしても「経済取引があるということは経済的利益が存在する」ので、印紙税の課税の根拠(理由)になりますよね・・・

しかし、課税がされないのです。理由は電子媒体は「課税文書」に該当しないから・・ということです。

たしかに、紙の文書でないので、印紙は貼れませんよね・・・

では、相手側からFAXにて送信されてきた契約書は、印紙を貼るべき課税文書になるのでしょうか。

実は、これも「なりません」

FAXは通信されてできたモノというのが理由だそうです。

(ただし、このFAXを契約書の正式な控えとして捺印した場合などは課税文書になってしまうので印紙を貼る必要があります。)

電子取引が当たり前の世の中で、ペーパーで作成すると課税されて、電子やFAXだと課税がされないそんな税制が印紙税です。

確かに旧態依然の税制ですね。

印鑑の廃止論と合わせて是非しっかりと議論をして欲しいと思っております。

 

                             (文責:代表社員税理士 小竹 勝)

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