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朝日だより

ご存知ですか?「事業承継ガイドライン」

2017年03月01日 朝日税理士法人だより

 昨年12月、中小企業庁は、中小企業経営者の高齢化の進展等を踏まえ、円滑な事業承継の促進を通じた中小企業の事業活性化を図るため、事業承継に向けた早期・計画的な準備の重要性や課題への対応策、事業承継支援体制の強化の方向性等について取りまとめた「事業承継ガイドライン」を策定しました。

中小企業経営者の高齢化が進み、今後5年から10年程度で、多くの中小企業が事業承継のタイミングを迎えるといわれています。

 今更言うまでもないことですが、中小企業に蓄積されたノウハウや技術といった価値を次世代に受け継ぎ、世代交代によるさらなる活性化を実現していくために、円滑な事業承継は極めて重要な課題です。
 そこで、中小企業庁では近年の中小企業を取り巻く状況の変化を踏まえた事業承継のあり方を議論する場として、「事業承継を中心とする事業活性化に関する検討会」および「事業承継ガイドライン改訂小委員会」を開催し、具体的検討を経て、この度「事業承継ガイドライン」として取りまとめました。

 本ガイドラインの主な内容は、以下の3点です。
1.事業承継に向けた早期・計画的な取組の重要性
2.事業承継に向けた5ステップの提示
3.地域における事業承継を支援する体制の強化


◆事業承継に向けた5ステップ

ステップ1  事業承継に向けた準備の必要性の認識 

               ↓

ステップ2  経営状況、経営等の把握(見える化) 

               ↓ 

ステップ3  事業承継に向けた経営改善(磨き上げ) 

           ↓         ↓

      (親族内・従業員承継) (社外への引継)

           ↓         ↓

ステップ4   事業承継計画策定      マッチング実施

           ↓         ↓

ステップ5  事業承継計画の実行     M&A等の実行

 

 ガイドラインのステップ1「事業承継に向けた準備の必要性の認識」では、“経営者が概ね60歳に達した頃には事業承継の準備に取りかかることが望ましく”との記載があります。事業承継を円滑に進めるためには5年から10年の期間が必要と言われているためです。その一方で、漠然とその必要性を感じながらも、なかなかその準備に取り掛かれていない経営者が多いのも実情だと思われます。中小企業にとって事業承継はプライベートな領域にも深く関わる課題でもあるため、外部関係者がこの課題に踏み込むことを遠慮してしまう、ということもあるのでしょう。ガイドラインはこうした実情を受け、経営者に事業承継準備に取り掛かるための自覚を持ってもらう、そのキッカケをつくるために策定されたものです。

 事業承継問題への取組は、さまざまな課題への対応が必要であり、広範かつ専門的な知識・経験が必要となります。経営状況等の把握においては、自社の経理がしっかり整備されていなくてはいけませんし、将来に向けて持続的な成長をしていくためには事業計画も必要です。しっかりとした組織運営を行うためには、労務問題に対する備えや、社内規定の整備が必要となります。財産としての自社株式の承継を考えた場合は、それに伴う税金を含めたコストは原則として避けられませんが、そのコストを必要最小限に抑えるための方策の検討は可能です。ケースによっては、資金手当てが必要になることもあります。取り組まなければいけないことは山積みで、考えるだけで気が重くなってしまうこともあるかもしれません。ですが、これら全ての課題を、経営者の皆様が一人で背負う必要は決してなく、公認会計士、税理士、社会保険労務士といった外部の専門家やメインバンクと連携して取り組むことで、ひとつひとつの課題を解決していくことが大切なのだと思います。

 多忙な日々の業務の中で、将来の事業承継のことに目を向ける余裕はなかなかないものと思いますが、少し時間をとって、ご家族の方や周りの方と一緒に、将来のことを相談する時間をとってみてはいかがでしょうか?

(文責:関内本店 亀井久義)

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