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朝日だより

平成30 年度税制改正大綱 【資産税版】

2018年01月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

平成29 年12 月14 日に平成30 年度税制改正大綱が発表されました。大きな話題となっているのは所得税の改正案で、給与所得控除、公的年金等控除の縮小と基礎控除の見直しです。その一方で資産税においても注目される改正案がいくつか盛り込まれましたので、その一部をご紹介します。


【小規模宅地等についての特例の見直し】
今回の改正案では「特定居住用宅地等」と「貸付事業用宅地等」の特例について見直しが予定されています。
①「特定居住用宅地等」の特例とは親が居住していた家屋の敷地について330 ㎡まで80%の評価減が適用できるというものです。現行制度では配偶者がその敷地を相続する場合は特に制限がなく、配偶者以外の相続人が相続する場合
には被相続人との同居が条件とされています。例外として配偶者のいない被相続人が一人暮らしの場合、相続人が別居だったとしても相続開始前3 年以内に相続人(又はその配偶者)の持家に住んだことがない場合は特例が適用できます。この「例外」を利用して形式的に「3 年間持家なし」にした節税対策がシャットアウトされます。
今回の改正案は「相続開始前3 年以内に相続人が3 親等以内の親族や自身の経営する法人等が所有する家屋に居住していた場合」や「自分の名義ではなくても相続開始時に、過去においてその家屋を所有していた場合」は特例の適用対象外としました。
②「貸付事業用宅地等」の特例は貸付事業用の建物又は構築物の敷地について200㎡まで50%の評価減が受けられる特例です。現行制度では相続人や物件等について特に制限なく適用できます。
改正案では相続開始前3 年以内に貸付を始めた物件は適用の対象外となります。(※ただし被相続人が相続開始前3 年を超えて事業的規模で貸付事業を行っていた場合は、相続開始前3 年以内の貸付事業用宅地について特例の適用可)。
【事業承継税制の拡充】
黒字の中小企業では自社株の評価額が高額になり、相続税負担が非常に重くなります。このため後継者が会社を引き継げず、雇用の喪失につながりかねません。改正前においても雇用維持等の一定の条件を満たすことで、「自社株
に係る贈与税や相続税の納税を猶予して、事業承継をスムーズにする」納税猶予制度があります。現行制度の納税猶予対象株式は発効済(議決権)株総数の3 分の2 を限度に税額が80%まで猶予されます。
しかし今回の改正案では全株式を対象に税額の全額(100%)を猶予できることにしています。その他にも現行の
雇用維持用件や適用対象者等の各種用件が緩和され、利用しにくかったこの制度が、今回の改正案によって利用し
やすくなります。
【一般社団法人等に関する相続税・贈与税の見直し】
一般社団法人には株式のような出資持分が存在しません。一般社団法人を設立して親の財産をその法人に移し、法人の運営は一族で行います。親の財産の運用を一般社団法人で行い、運用益を給与としてもらいながらその支配権を子
や孫に引き継いで行きます。現行税制では親が亡くなった時、法人に移した財産に対して相続税がかからず、相続税を払うことなく財産を引き継げることになります。
そこで今回の改正案では、相続開始前の一定期間に同族役員が総役員数の過半数を占める一般社団法人等において5 年以内に役員であった同族関係者が亡くなる等一定の場合には、一般社団法人等に相続税が課税されます。
この他にも事業主、資産家の皆様に影響がある様々な改正があります。
興味がある方は弊社までご質問下さい。
                                                                                                                                        (文責:粟木俊生)

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