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朝日だより

3種類の贈与税率?

2017年09月01日 朝日税理士法人だより 資産税版

    皆さん、贈与税の税率が実は3種類あるってご存知でしたか?
   今回は3種類の贈与税率の確認と、利用上の注意点をご案内します。

2種類の課税方式

① 暦年課税

     まず贈与税で思い出すものと言えば「110万円の基礎控除」ですよね。この110万円の基礎控除が使える制度のことを正式には「暦年課税制度」と言います。毎年1月1日から12月31日までの間に受け取った贈与額(受贈額)から、基礎控除110万円を差し引いた残額に対して贈与税がかかります。毎年毎年1年毎に贈与税の計算をするので「暦年」課税です。適用される贈与税率は受贈額の多寡により10%~55%となっています。

② 相続時精算課税

     2つ目は「相続時精算課税制度」です。原則として60歳以上の血の繋がりのある父母又は祖父母(直系尊属)から、20歳以上の子又は孫に対して財産を贈与する場合に、この制度を自ら選択することにより、複数年にわたり利用できる2,500万円の特別控除が受けられます。暦年課税の基礎控除110万円のように「その年だけ」という訳ではなく、500万円を5年間続けて贈与ということも可能です。この制度を選択して贈与額が2,500万円を超えた時には、その超えた額に対して一律20%の税率で贈与税がかかります。

暦年課税は税率が2種類

     ここまで「暦年贈与」と「相続時精算課税」の2種類の贈与税率をご案内しましたが、ここでもう1つ。「暦年贈与」に関しては、贈与する相手によって贈与税率が変わります。

①-1 暦年課税の「特例税率」

  財産の贈与を受けた年の1月1日現在において20歳以上の子や孫が、直系尊属である父母又は祖父母から贈与を受けた場合の税率です。

①-2 暦年課税の「一般税率」

  「特例税率」に該当しない場合の贈与税率です。具体的には夫婦間(配偶者へ)の贈与、子や孫の配偶者への贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合などに使用されます。

  特例税率と一般税率の税率は、いずれも10%~55%ですが、贈与金額により特例税率の方が有利になっており、
表にすると以下のとおりとなります。

課税価格

特例税率

一般税率

2百万円以下

10%

10%

2百万円超~3百万円以下

15%

15%

3百万円超~4百万円以下

20%

4百万円超~6百万円以下

20%

30%

6百万円超~10百万円以下

30%

40%

10百万円超~15百万円以下

40%

45%

15百万円超~30百万円以下

45%

50%

30百万円超~45百万円以下

50%

55%

45百万円超~ 

55%

状況に応じて選択を

 

    「どうせ払う税金。安いに越したことはない!」ということで、税率の高い低いだけで考えれば良いという訳ではありません。
    たとえば①-1特例税率による贈与は「子や孫」に対する贈与ですが、相続などにより財産を取得した人(子や孫)が、被相続人(父母又は祖父母)から相続開始前3年以内に贈与を受けているときには、その人の相続税の課税価格にその贈与財産を加算しなければなりません。

    また②相続時精算課税は、自らの選択により2,500万円の特別控除が受けられますが、一度選択したら決して撤回する(暦年贈与に戻す)ことは出来ず、毎年110万円の基礎控除を使うことが出来なくなってしまいます。さらには精算課税制度による贈与財産は、すべて相続税の課税価格に加算して精算しなければなりません。前記のような相続開始前3年以内どころではないのです。

    そうなると残すは①-2の一般贈与で、相続開始前3年以内の縛りの無い子や孫の配偶者へ贈与をしたら・・・ほどなく、価値観の相違でお別れに。なんてこともあるかもしれません。
贈与に悩んだら、まずは専門家にご相談を!

                                                                                                                                                                          (文責:中村和仁)

 

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